パッチギ!

パッチギ!公式サイト
話題の作品、早速見ました。珍しく一人ではなく、前日からの約束でぢょしこうせいと制服でぇと。時間があったので、とりあえずファミレスで腹ごしらえをしたんだけど、なんか相手さんの元気がない。元気がない、というわけではなくて、疲れている、と言う感じかなぁ。若いんだから、もっとのびのびとして欲しいもんだ。話を聞いてると、いろいろ苦労している見たいけど。あんまり、人のために生きない方がいいと思うんだけど…。
で、作品ですが。シネカノンの作品は、「のど自慢」以降、なるべくチェックしてる。この「パッチギ!」も、当初は上映予定の映画館が少なかったようなんだけど、ふたを開けてみれば結構たくさんの映画館で封切られているみたい。
舞台は1960年代の京都。朝鮮人学校生と、日本の高校生との話で展開していく。当時(って今も)の在日問題をある程度知っていないと難しい。ぢょしこうせいも「難しい…。本当は一つなんだと思うけど、5つくらいの話がバラバラに描かれているみたいな感じ」とのこと。確かにその通りだと思う。彼女にしてみたら、なんで在日朝鮮人と日本人はけんかばかりしてるのかわからないし、なんで「イムジン川」で朝鮮人たちが涙を流すのかわからないし、学生運動がわからないし、なんでイムジン川が放送禁止なのかわからないし。わかんない人は、公式サイトですこし予習しといて下さいな。
京都でのロケが多く、言葉も関西弁なので、ものすごく親しみを持ってみられる。知っているところもたくさん映ってたし、なにより学校のシーンは某私立高校。エンドロールでは実家近くの病院の名前もあがっていた。
ただ、前半は乱闘シーンが多く、ちょっと気疲れする。流血が嫌いな人にはかなりきついかも。人物のバストショット、ウエストショットですこし見上げるようなカメラアングルが多いのか、高校生たちがすこし大人びて見える。単に最近の高校生がガキなのかな?
確かにいろいろ考えさせられる映画なんだけど、見終わって、「30年前は大変だったんだねぇ」という感じになってしまうような気もする。確かに、あれだけの乱闘はないかもしれないけど、今なお厳しい生活をしいられている現状はあるんだし、なんとか「今現在の問題」であり「自分達の問題」である、というつながりがあると、もっと良かったと思う。
しかし、大友さんかっこ良すぎ。あの役は、大友康平にしかできませんって。歌っちゃいけないうたなんて、ないよね。
さて、「難しい」と言っていたぢょしこうせい。DVDが出たら、きちんと一時停止しながら、くわしく解説してあげることを約束。帰りには、身近な人権についていろいろ話をしながらの「お勉強でぇと」となりました。ってか、学校の勉強もしなさい。
何にしても、いい作品です。内容、演出、音楽、そして地元。ぜひ見て下さいな。